コイガ

(幼虫)

学名

Tineola bisselliella (Hummel)

特徴

イガによく似ているが次の点で区別できる。成虫は名前とは逆に、イガよりも大きく体長6〜8mm、色は淡橙色で金属的な輝きがある。また前翅に黒色の斑紋はない。幼虫の形態はイガと似るが、巣の形状が一見して異なる。 コイガの幼虫は、繊維など自分の食物の上に、吐糸で固定した不規則な筒状の巣を作り、この中にひそんで食害する。成長とともに巣を拡大し、やがて繊維や糞で固くつづり合わせ繭を作り蛹化する。羽化後はイガと同様に蛹の脱皮殻が繭からはみ出して見える。 春から夏にかけて第1回目の成虫が発生し、秋までに3〜4世代をくりかえす。秋の幼虫は越冬して翌春蛹となる。1雌の産卵数は約85個、1世代の長さは東京近辺の夏で45日前後、25℃下で40日前後である。 なお、イガは動物質の食物でしか生育できないが、コイガの場合は植物質でも生育が可能である。衣類の実害はイガよりも少ない。

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イガ コイガ

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このページを作成するに当たり、

「原色図鑑
 衛生害虫と衣食住の害虫」

(安富和男・梅谷献二共著
 全国農村教育協会発行)

「都市害虫百科」
(松崎沙和子・武衛和雄共著
 朝倉書店発行)

の内容を引用させて頂きました。